7月7日は七夕。
日本では、織姫と彦星が年に一度だけ天の川で再会するロマンチックな物語として親しまれています。
しかし、古代文明や天文学を重視する歴史研究家 RALPH ELLIS 氏の視点から眺めると、この伝説もまた、単なる恋物語ではなく星々の運行を神話化した物語として考えることができます。
もちろん、これはELLIS氏の研究から着想を得た考察であり、日本の七夕がナザレ派と直接関係していることを示す歴史的証拠があるわけではありません。
七夕は星の物語
七夕の主人公は、
- 織姫(ベガ)
- 彦星(アルタイル)
という実在する恒星です。
二つの星は天の川を挟んで輝き、毎年七夕に再会すると伝えられています。
つまり七夕は最初から天文学を神話として語った物語なのです。
古代宗教は星を神話で語った
RALPH ELLIS氏は著書の中で、
ナザレ派やエッセネ派は、
- 黄道十二宮
- 惑星運行
- 歳差運動
- 太陽信仰
などの高度な天文学を受け継いでいたと考えています。
彼によれば、福音書の多くの出来事も、単なる歴史ではなく、
天体運行を象徴的に表現した物語
として読むことができます。
※歳差運動とは
地球はコマのように自転していますが、その軸は完全に固定されていません。少しずつ首を振るように回転しています。
イメージ
普通の自転
↓
地球が1日で1回転
+
歳差運動
↓
地球の軸がゆっくり円を描く
この軸の向きが一周するのに約26,000年かかります。
何が起こるのか?
春分の日に太陽の背後に見える星座が、長い年月をかけて変化します。
牡牛座
↓
牡羊座
↓
魚座
↓
水瓶座
と移り変わっていきます。
これを「○○座の時代(Age of ○○)」
と呼びます。
約26,000年で一周
牡牛座
↓
牡羊座
↓
魚座
↓
水瓶座
↓
山羊座
↓
射手座
↓
・・・
黄道十二宮の時代一覧(概算)
|
時代 |
およその年代 |
|
獅子座(Leo) |
紀元前11,000~前8,800 |
|
蟹座(Cancer) |
紀元前8,800~前6,600 |
|
双子座(Gemini) |
紀元前6,600~前4,400 |
|
牡牛座(Taurus) |
紀元前4,400~前2,200 |
|
牡羊座(Aries) |
紀元前2,200~西暦1年頃 |
|
魚座(Pisces) |
西暦1年頃~西暦2,150年頃 |
|
水瓶座(Aquarius) |
西暦2,150年頃~4,300年頃 |
|
山羊座(Capricorn) |
西暦4,300年頃~6,450年頃 |
|
射手座(Sagittarius) |
西暦6,450年頃~8,600年頃 |
|
蠍座(Scorpio) |
西暦8,600年頃~10,750年頃 |
|
天秤座(Libra) |
西暦10,750年頃~12,900年頃 |
|
乙女座(Virgo) |
西暦12,900年頃~15,050年頃 |
彦星は「牛飼い」
七夕で興味深いのは、彦星が牛飼いであることです。古代世界では「牛」は極めて重要な宗教的シンボルでした。
例えば、
- エジプトの聖牛アピス
- メソポタミアの天牛
- 聖書の金の子牛
- ミトラス教の牡牛供犠
- 黄道十二宮の牡牛座
これらは、それぞれ文化は異なりますが、
「牡牛」という宇宙的象徴
を共有しています。
歳差運動との関係
ELLIS氏の研究で繰り返し登場するのが歳差運動です。古代の神官たちは、
約2,160年ごとに支配する星座が変わることを宗教的に表現したと考えています。
例えば、
- 牡牛座の時代
- 牡羊座の時代
- 魚座の時代
というように、宗教そのものが天体の変化と結び付いていたという考え方です。
ELLIS氏は、初期キリスト教の
- 魚
- 漁師
- 「人間をとる漁師」
- 五千人へのパンと魚
なども、
魚座(Pisces)の時代
を象徴していると解釈しています。
織姫は何を織るのか
織姫は機織りの名手です。
しかし古代神話では、
「織る」という行為は単なる布作りではありません。
ギリシャ神話では、運命の女神モイライが人間の運命の糸を紡ぎます。
宇宙の秩序や運命を「織る」という発想は、世界各地の神話に共通しています。その意味では、織姫もまた
天の秩序を司る存在
として読むことができるかもしれません。
ナザレ派との共通点
RALPH ELLIS氏は、
ナザレ派には
- 黄道十二宮
- 太陽信仰
- 星座
- 歳差運動
などの秘教的知識が存在したと考えています。七夕もまた、星そのものを神話として語る物語です。
両者を直接結び付ける証拠はありませんが、
「天空を神話で表現する」という発想
は共通しています。
七夕は、日本では願い事をする日として親しまれています。
しかし、その背景には
天空を見上げ、星の運行を神話として語り継いだ古代人の知恵
が息づいています。
RALPH ELLIS氏の研究では、聖書やナザレ派もまた、歳差運動や黄道十二宮など、天文学的象徴によって読み解くことができます。七夕とナザレ派に直接の歴史的つながりを示す証拠はありません。しかし、
「星は神話となり、神話は宇宙を語る言葉である」
という古代人の世界観は、
東洋にも西洋にも共通して存在していたのかもしれません。
今年の七夕は、願い事をするだけでなく、夜空を見上げながら、古代の人々が星々に託した壮大な物語に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
♯七夕
♯ RALPH ELLIS
♯織姫 彦星







